自分史(音楽事務所勤務時代 8 ー 新婚旅行)/日比津 開
 
 新婚旅行は、ウィーンに1週間ほど行った。
ほとんど音楽鑑賞旅行といった内容で、ウィ
ーン国立歌劇場でヴェルディの「椿姫」、
プッチーニの「蝶々夫人」、それからチャイ
コフスキーのバレエ「くるみ割り人形」を鑑
賞した。

 本場でのオペラ鑑賞は演目だけではなく、
劇場の雰囲気も楽しめた。彼女は赤のイブニ
ングドレス、僕はタキシードで出掛け、豪華
な歌劇場の中を歩き、楽しんだ。鑑賞した中
では、ソプラノのゲオルギューがヴィオレッ
タを演じた「椿姫」が最も感激した。

 このほか、ウィーン・フォルクスオパーで
は、ビゼーの「カルメン」を観たが、こちら
の劇場は文字通り庶
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