オレンジミュージアム/丘白月
 
天窓にひとり
夕日に火葬されてひとり

赤とんぼひとり

馬鹿な詩人なら
まるで自分のようだと
同情を誘うような
ありふれた言葉を書くだろう

ただただ
救えない
絶えゆく命を見て

そこに投げ掛ける思いは
生まれる前から決まっていた死に場所だと
そこが決まっていた死に場所だからと
せめて美しい光の中で




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