無人島「梟石」/
アラガイs
密通でもあり物言わぬ鍵の羽根でもあった
西側から東側へ
ナビと輝く島の中央に漆黒の炎が降りそそいだ。
この島の、ジーナの周囲に「生きもの」と呼ばれるものはなく
ただ幻想を誘うように梟石の置物が座り
作られた加工製品は、毎日処理を施されては命と替わる
時間だけが無尽蔵に蓄積され、堆積し、眺めみる人々の姿もいまでは遠い
無人石を形成した島の中央には梟の形
赤ら顔に歪んだ空間の土壌だけが、その記憶を留めていた。
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