空と花瓶(改訂)/
ひだかたけし
この青に青を重ねた空の許
真っ白な花瓶が倒れる
戸外に置かれた机の
茶色の平面に無音で
風一つないのに
倒れたのは 何故だろう?
青に青を重ね眩み輝く空の許
真っ白な花瓶が壊れる
戸外に置かれた机の
茶色い平面で無残に
誰一人いないのに
目撃されたのは 何故だろう?
)境目がない、逃げ場がない
私はその時居なかった
私はその時剥き出されていた
戻る
編
削
Point
(4)