11月のコンサート/日比津 開
が音楽による最もドラマチックな
物語になっているためで、僕自身がまだ本当の
恋を知らず、まだ見ぬ恋人、恋への憧れをこの
曲の中に探していたこともあるかも知れない。
クラシックの名曲は独創的なものが多いが、そ
の中でも幻想交響曲は桁違いに独創的な作品だ。
僕はこの曲を聴いた感銘を詩に書いたことがある。
僕の青春はもうとっくに遠くへ過ぎ去ってしまっ
たが、人生で最後になるかも知れないパートナー、
恋人を探しているいま、この曲を聴いてもう一度
「夢と情熱」(幻想交響曲の第1楽章の標題)を取り
戻せたら…
*第2楽章「舞踏会」のワルツは、もっとも好きな
ワルツ(チャイコフスキーのバレエ音楽のワルツ
よりも)で、踊れない僕でもこんなワルツなら恋人
と踊ってみたくなってしまう。
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