夜明け前の雨/山人
くことが目立ってきていた。
今日も深夜に行き、再び三時にまた起きてしまった。
外に出て、別宅の仕事場に行く途中、雨は降っていなかったが、また屋根を打つ音が聞こえ始めている。
今日も予報は良くないが、山の作業に向かう日は限られている。たぶん多少の雨でも行くべきなのだろう。
昔だったら、雨風関係なく向かうと決めたら向かった自分だったが、あれから体は病み、荷と共に不安をも背負っていかなくてはならなくなった。
外はまだ暗い。そして次第に夜は明ける。
雨の音はしなくなっている。
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