ディスプレイ(改訂)/
ひだかたけし
また夜になり
静けさが白い部屋に充満して
溢れ出す無限の時間は
流れを止めず
私は一人横たわり
人差し指より先に薬指が
ディスプレイに触れて
誤字が打たれていくのを
眺めている
じっと
充満する静けさ、
カタカタカタカタ音を立て
無限の時間の流れに沿って
表層から剥離していく
制御不可能な現実の姿を
生傷の如く露にしながら
戻る
編
削
Point
(4)