そよぐ/AB(なかほど)
 


そのふるえる糸にも
ひとつふたつの意味はあった
のかもしれない
時折の風雨に晒され
形を変えてしまった
その幟ももう
争うためのものではないし
御触れの見張りでもない

そよ、ぐ、はなぜ
やさしい意味を託されたか

やさしく、そよ、ぐ、は
誰のために


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