何もかも/ゼロハチ
 
何もかもが変わった

私の呼吸はずいぶんと速くなったように思う


誰かの言葉を受け入れるとき
このように穏やかな風が吹くなんて

あなたが生きていた時に知っていたらと考えていた


最期の日記にはさようならの文字もなく

せめてもの温かな気持ちで消えるようにいなくなった


私は長い間
一体何と闘っていたのだろう

獣のように命を丸かじりするだけの日々

誰にも声など聞かせなかったのに


思いがけず優しいひとに出会ってしまった



私が一番怖かったのは

生まれてからずっとあなたを傷つけ続けた
その私が幸せになってしまうこと

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