アラート/梅昆布茶
軋む夜に宇宙は静謐を装って
僕のアラートは適切には鳴らないようだ
優しい朝のひかりを浴びて
入浴したての君がいてくれればよい
絶対零度の幸福論と
肩のこらないレトリック
アルマ望遠鏡の電波の眼が夜を探索する
君との密会も宇宙にばれてしまうのかもしれない
もっと見ようとすると
いつか
なにかを曝け出さなければ
ならないのかもしれない
いつも星々は生まれ
いつもまでも子供たちは
面倒臭いけれど愛しくて
今日のぼくは
なるべく
いらいらしないつもりなんだから
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