嵐の中で/
佐白光
風に打たれる窓ガラスが泣いている
君の心にも風は吹いていたんだね
刺すような冷たい風が
感じられなかった
いや 感じようとしなかった
嵐の中で苦しむことからの逃避
なにもなかったかのようにやり過ごし
嵐が過ぎ去るのを待っていた
君の心の堤防は決壊し
あふれる水を掬ってやることも出来ず
ただ見送った僕は
敗者の烙印を受けとった
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