光纏処女(ひかりまとうおとめ)/la_feminite_nue(死に巫女)
光にむけて祈るあなた、おとなしく、おとなしく、草のようにほほえみかわして吹かれてゆくあなた。海まで望めない草原に、光源のようにひとり淋しく立っているね。
あなた。紫陽花とあざみの花をにぎって、その意味は(独立と、あなたの心はつめたい)誰でもが、そう? 誰でもが、この花のように淋しく冷たいんだって。
悲しく淋しいのだと、涙を流してほほえんでいるあなた。私にはあなたの心がわかります。ソネットのように口ずさまれてゆく旋律(メロディー)。空耳が私にもきこえる。ふりかえることは決してないのですか、あなた?
あなたを呼び醒ますことができる。暗の奥から取り出せる。私は、{ルビ人間
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