何もかもの背中/
プル式
すべてが終わったと思ったのは
ありえない夢を見て憐憫な感情と
寂寥感に押しつぶされた朝
傘もさせない晴天の空の下
会社に向かう電車の中で
再び閉じたまぶたに夢を願ったとき
過去と現実と夢と願いの
すべてが僕の中で燃え尽きもせず
燃えかけで水をかけられた炭のように
水びたしで重たい炭の匂いと
裏切られた欲望への希望と
もはや届くことの叶わなくなった
スクリーンの内側で流されていく
思いが今ならわかる
それなのに僕はもう泣けない。
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