片思い/丘白月
好きなだけ
あなたを見てるだけ
離れて声を聞いているだけ
私の心は感じさせないの
すれ違うだけで
空気を一つ共有するだけ
こんなに近くにいても
たぶん私達って
宇宙の星くらい遠い
今朝もあなたを待って窓を見てた
誰かが転校したと言った声がした
あなたの名前が続けて聞こえた
涙が蝋燭のように流れた
心まで流れ着いて
涙は固まってしまった
好きだっただけ
けれどはじめてだった
本気で愛していた
ずっとそばにいると思っていた
窓から遠い街の方角を見る
あした私は
私もあの街へ行く
戻る 編 削 Point(2)