空飛ぶ詩人/ああああ
ない。
でも一つ思いついたことがある。ぼくの詩はぜんぜん売れないけど、それは単に読まれてないからじゃないかな、ぼくの詩を飛行機でアメリカまで飛ばせば、みんなもっと読んでくれるんじゃないかって、たとえアメリカまで行かなくて途中で落ちてきても、空から振ってくる言葉だったらみんな読んでくれるんじゃないかって。ぼくはほかの路上生活者みたいに馬鹿じゃないから、自分自身で飛行機に乗り込むような危険なことはしない。詩だけを飛ばす。それでぼくは今でも道に座って詩を売りながら、飛行機に近づくチャンスを待ってる。
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