湯冷め姫/la_feminite_nue(死に巫女)
 
王さまとお妃さまのだいじな一人娘です。
クレモンティーヌはもう年ごろだけれど、
縁談があるたびに破談にしては笑ってて、
「この国の将来はあんたんたるものね!」
とか、からからとした声をあげています。
王さまとお妃さまのだいじな一人娘です。
でも髪の毛をすこしカールにしてみたり、
ちょっとだけボーイッシュな口紅にして、
「さあ。わたしは中世の王子だよ、敬礼」
なんて、鏡を見ながら戯曲をえんじたり。
ある日お城の大きなお風呂からあがって、
ほっとひと息ついた、クレモンティーヌ。
王さまとお妃さまのだいじな一人娘です。
ときどきは馬にのって竜とたたかっても、
「湯冷めには、わ
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