深夜とけい/立見春香
 

深夜とけいの
短針と長針と秒針におわれて
くらい穴ぐらで
ひざかかえて
かくれる夢をみた

黄色い花が咲いていた

黄緑色の電車が走っていた

庭に座っているのはかしこいしば犬

そんないつもの世界を
いっぽ超えた世界がやってきた

愛とか恋とか
言葉にならない
痩せっぽちの世界

そしてきづかされる

でもあいつのこと
じょうずにだいじに
できていないよなぁ

そしてゆめのなか
深夜とけいの針たちに
おわれ
あたふた
あたふた

ひとりで笑って
ひとりで転んで

はやくあさになぁれ

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