本のお店/la_feminite_nue(死に巫女)
 
タネ・ホカホカの空のした、
キーウィ・バードの本屋さん。
カウリの洞(うろ)にお店をひらいて、
なにを売るの? なにを売るの?
 
売りきれのない、森の本。
木の葉でできたページをめくって、
「ああ、店員さん。今日も良い天気なの」
「そうね、とっても」
 
タネ・ホカホカの空のした、
キーウィ・バードの本屋さん。
もうそろそろ、昼の日ざしが、
お店に斜めにさしてきます。
 
雲が、空にながれていったら、
すこしだけ、涙をはらって、
「ちょっと悲しいおはなしですね」
「ええ、ラヴ・ストーリーだもの」
 
森の小虫をついばんで、
──お料理の本、ないかし
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