農夫と秋/
ひだかたけし
青みがかった空を背景に
農夫が篭から肥料をまく
大気はまだまだ熱気を孕み
夏の真上で微かに微かに秋が舞う
けれど、
青みがかった空を背景に
農夫が篭から肥料をまく
彼も篭も青に染まり
黒土が幾層にも崩れては
天上で待機する秋を待ち
農夫が篭から肥料をまく
あの黄金に色付く大地の下で
心を踊らす収穫の日まで
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