ごりら/若乱
 
ガリガリの真っ白なマウンテンゴリラは
耳も聞こえないのにウホウホ騒ぎ
麻痺した脳みそで真っ青な空に広がる
ガラスの扉をガンガン叩く

ただ、あるのは己の惨めさだけだ、と
自分の事を殴ってみると
他人の心がズンズンいたむ
無意識の罪悪感の捨て場に困る

あらゆる段階における様々な深すぎる思考が
分からない明日をぼやかして
まるで毎日生きているふりをしているかのようだ

確かさを求めているのだろうか
肝心の感情だって自分のものではなくただ世に渦巻くものだ

ただ死にたくないと、赤子の泣き声が聞こえる
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