四季の輪廻/丘白月
 

目の前に充満している空気に
植物たちは薬をまぜる
妖精が調合した深い慈愛
人に寿命を与える酸素を

酸化して老化して
知っているけれど
そんなもの怖くないんだ
怖いのは逢えないことなんだ
別れの裏側で命は惜しくない

だから終始謝っているように
花たちは死期を知るかのように
四季を飾って咲いている
祭壇のつもりかもしれない
天国にも咲いてる花は
先に枯れて逝ってしまった花

足元のマーガレットも
明日は踏まれて折れるだろう
それでも今日は仲良く一緒
妖精から見れば僕ら短いけれど
同じ時間を見ているね
明日もそうだね一日ずつ
大事に生きていこうね



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