間読書/ナンモナイデス
愛する相手もいないくせに
フィロソフィアなんて
本が読みたくなる。
ページのはじめあたりには
著者のモノクロ写真が
あったりもしたりする
最初にあとがきを読む
人名索引を名簿がわりに
利用したりして
自分は目でもある
自分は単に切り出された
物体としての脳ではない
生き者として生存している
不可思議な脳に過ぎない
たとえ脳がデジタル化しても
それは自分ではない
自分は不可思議な自由
として現象している
自分は今二つの眼球で
一匹の小さなクモを観ている
それは決して二重ではない
クモの目は8つである
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