妖精のゼリー/丘白月
 

逢えなくても
想いは過去形にはならない
いつか想いも自分自身も
空気に消えて飛んで行く
私の心の羽根一枚に
そっと触れて満月の森で
手のひらに置いたまま
星の軌道に包まれて眠る
羽根は溶けて涙になり
朝日に輝く煮こごりになる


戻る   Point(2)