風を縫う(なつ)/唐草フウ
 



まっ黒くて
長い長い肢が きょうも
地面から 抜ける
親不知の速さで



(季節 だ)(季節 だっ た ) (った)(ったーーーーーーーんn

 
湿り気を編み込んだ
道から熱の帯びる日は
蒸れた頭から
ぽー としてしまうから
焦燥感を待つ
換気扇が星のように遠い


乾びに燥った
汗さえ拭くのが追い付かない日の
青空が
噴火して
泣きたそう
大きな大きなタオルがないから
青く発してこらえているの?



いつでも
あなたは
そこにいるのに
分類しようとする
分別してしまう
遮断して開放する
見て無視する
わたしが
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