風を縫う(なつ)/唐草フウ
まっ黒くて
長い長い肢が きょうも
地面から 抜ける
親不知の速さで
(季節 だ)(季節 だっ た ) (った)(ったーーーーーーーんn
湿り気を編み込んだ
道から熱の帯びる日は
蒸れた頭から
ぽー としてしまうから
焦燥感を待つ
換気扇が星のように遠い
乾びに燥った
汗さえ拭くのが追い付かない日の
青空が
噴火して
泣きたそう
大きな大きなタオルがないから
青く発してこらえているの?
いつでも
あなたは
そこにいるのに
分類しようとする
分別してしまう
遮断して開放する
見て無視する
わたしが
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)