桑の妖精/
丘白月
虫の音もいつしか消えて
静かな夜明けはシルクの波
マルベリーの光が溶けて
窓から流れて部屋を溢れていく
ララベリーの大きな羽根が
誘うように天井で私を待つ
夢の中にいるように
ゆっくりゆっくりと
手を伸ばして笑顔を交わす
戻る
編
削
Point
(0)