プロミストランド/花形新次
 
自称詩人の吐く息は
ヘドロの臭いがするが
本人だけが
そのことを知らない
周囲の人間は
吸い込まないように
息を止めて
笑顔をひきつらせているのによ

いや、本当は気付いているのかも知れない
自称詩人が集まる場所は
ヘドロ臭に包まれているが
誰も面と向かって言わないのは
一旦真実を口にしたら
返す刀で自分にも突き付けられるから

口が臭いことは言わない約束

臭いものに蓋とは
正にこのことだ








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