夕立/
立見春香
好きになれる
ココロのあやふやな音が
聞こえなかった
夕刻の
魔が
影にひそんでわたしを
濡らしていった
近くのコンビニで
明けるのを待った
雷鳴が
とても近くて
震えたのは
怖かったからじゃない
優しかったから
好きになり初めの
ココロのあやふやな音が
スーッと
街のなかを
とおりすぎたから
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