コーヒーだけなんです/la_feminite_nue(死に巫女)
 
うに、
バブル自尊心がいつしかはじける。
失われた自尊心の20年、それはさぞかし地獄なのだろう。
煉獄のなかで出口を探すのは、
天国のなかで煉獄を恐れるよりも得なのだろうか。
高い天のある青空を思い出す。
どこかの後進国のように、穢れのない空を。
「私って現代的ですか?
 あなたたちの価値観を受け入れましょう。
 死にたくないのであれば、
 相手に悪いと思う必要はないと」
「いやです。
 なぜなら僕たちが国体なのだから」
という幻想。
なされるがままに日々なされながら、
悪態をつくことにも飽きている、私。
それは果たして私だろうか?
死んだ人もいるというのに、

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