蝉時雨(改訂)/
ひだかたけし
ミンミンゼミの蝉時雨
窓ガラス越し物凄く
気が遠くなるよな濁音の渦
彼らはひたすらに生きている
僕らが時をやり過ごすとき
彼らは命を燃焼する
僕らが虚空を覗き込むとき
ミンミンゼミの蝉時雨
窓ガラス越し物凄く
気が遠くなるよな濁音の渦
どろっと溶けて虚空を震わせ
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