夏の天の川/丘白月
 


ノルウエーの森で
短く小さな命が一つ
白い紫陽花と一緒に土に帰り
妖精のお葬式が始まる

毎日フィヨルドを眺めて
泣いてる小さな女の子
入江の小さな家で
妖精だけが友だちだった

ケルト人が初めて
やって来た遠い昔
妖精は花を用意して出迎えた
やがて王国になる森で

短い夏の夜に馬車が一台
火の消えた魂を乗せて
天の川を昇っていく
魂の道を帰るように


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