Firewheel/ホロウ・シカエルボク
 
きに、そしてわずかな物音を聞いた気がしてあの部屋の畳をはぐった時に、あの女がそれを望んでいるような気がして、慌ててライターを買って再度訪れた、おかしな話だが、その時点で俺にはどうすればいいのかすべて判っていた、あの女はそれを待ち望んでいた―おれはそれから休みのたびにこんなことを繰り返している…あの女は燃やされて死んだのだろうか、時々彼女を炙りながらそんなことを考える、そして―いつまでこれは続くのだろうか、と…もしもそれが終わるときが来たら、あの女の気が済んでこの世を去るときが来たら―次にあそこに座るのは俺になるのだろうか、なんて。


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