戯れ言/
帆場蔵人
の背であり猫たちが
少女と戯れて……
猫たちの首輪は部屋の隅に転がっている
ドーナツの穴を食べても腹の穴は塞がらない
生きてるから穴を掘り続け、いつかそれが
墓穴になるのだろうか、台所の鍋の蓋を
とれば底に焦げついた私が横たわり
竜笛が竜の鳴き声であるなら
詩も竜の鳴き声でなくてはならない
ドーナツに穴が空いているなら
詩も穴だらけでなくてはならない
そう叫び生き絶えた
戻る
編
削
Point
(1)