まぼろし家族/
シホ.N
聞こえるはずの
ない声
感じるはずの
ない気配
帰るところのない
独りは
どんな気がする
固定される空気
空間は閉ざされ
時間はとどこおる
真夜中のキッチンは
いつもそのまま
あるがまま
一人になる時間を
待っていた
人の気配の
消える真夜中を
待っていた
いつまでそれが
続くだろうか
いずれ
取り返しが
つかなくなる日
ある意で
その支配から
解かれるとき
本当の自由と孤独が
交じり合って
頭をもたげる
戻る
編
削
Point
(2)