まぼろし家族/シホ.N
 


聞こえるはずの
ない声

感じるはずの
ない気配

帰るところのない
独りは
どんな気がする

固定される空気

空間は閉ざされ
時間はとどこおる

真夜中のキッチンは
いつもそのまま
あるがまま

一人になる時間を
待っていた

人の気配の
消える真夜中を
待っていた

いつまでそれが
続くだろうか

いずれ
取り返しが
つかなくなる日

ある意で
その支配から
解かれるとき

本当の自由と孤独が
交じり合って
頭をもたげる


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