熱風(改訂)/
ひだかたけし
ぼんやりとしている意識が
連日の猛暑に洗われて
とめどもなく広がっていくとき
病院の中庭で
熱風にかさこそ転がっていく枯葉よ
お前の姿が妙に懐かしいのは何故?
意識のヒューズがとんで
記憶というものをうっとり喪失し
私の意識はとめどもなく広がっていく
(唐突に黒揚羽蝶 優雅に飛来し
今此処の悠久を 一瞬にギュッと開示して)
戻る
編
削
Point
(4)