アロハの男/うめバア
 
り積もった日のことを
あんたは思い出しもしない
モテもしない、広がりもしない、なのに
せっかくあんたを見つけてくれた、あの娘の気持ちさえ
電子決済に変えたのか、アロハの男

タピオカミルクティ屋の行列をすり抜けて
安物の下着の店にも寄らずに
何か、よりくだらないものに吸い寄せられて
ダメな男だ、アロハよ

灼熱の太陽が
わがままと無駄使いを奨励
でも、あんたが好きなのは暗いところ
そういう男、アロハは結局

横からふらりとあらわれて
へらへら笑って
いつのまにか、消えている







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