花壇に抱かれて/
丘白月
背の高いあなたは
目を閉じて
僕を見てと言った
唇が触れて
私は蕾になる
唇が離れて
固く閉じた目蓋が
花が咲くように
ゆっくりと開いていく
あなたの胸は花壇
春の日差しの匂がした
花になりたい
花壇を埋め尽くす花に
あなたの心に咲く花に
ずっと抱かれていたい
背の高いあなたは
大きな手で
風のように髪を解いてくれた
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