生首/中原 那由多
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今日の終わりに
市民体育館の裏まで来てほしい
醤油の焦げた匂いが沁みる
規律を忘れた物の怪達は
笑いながら泣いている
今夜限りの大団円
行列からはぐれた蟻であるかのように
途方も無い
途方も無い
モラトリアムがやってきた
太鼓が鳴る鳴る
ドンタカドンドン
心臓高鳴る
トクトクタンタン
眩しい夜に浮かび上がった
目玉がギロリとこちらを睨む
鳥居をくぐれ
階段を
淡々と
石畳を
とんとんと
36.5℃の大波に乗り
見知らぬ顔を探して回れ
テトリスで
あるかのように
次を選べぬもどかしさ
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