ラベンダーの妖精/
丘白月
初めてのデートは
向かい合って座って
ラベンダーカルピスを飲んだね
だけど照れくさくて
横ばかり向いて
窓の外ばかり見てたね
どこまでも続く海のような
ラベンダーの畑を
グラスの水滴に
ラベンダーに似た色の
君の洋服が映ってた
僕ら言葉を
一枚の風景画を描くように
色を混ぜて重ねていった
ラベンダー畑を渡る風に
蝶が乗って飛んでいく
妖精と一緒に
ストロー咥えて目を合わせ
笑って指さしたね
コースターに描かれた
ラベンダーの妖精を
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