エイリアン/ふじりゅう
つまらない くだらない話で
てんとうむし降り立つ
君に言われたくはないね
何の変哲もない自宅の庭で
真っ赤な炎落とした
せめて最後に
あんなことや
こんな形で 理由をこじつけて
せなかをさすりたかった
昔よりちょっと大きくなった日差しが
綺麗な刃物みたいだ
指でくるっと呪文を唱えたら
太古の日記が出てきて
毎晩独りで読みふけっては
残りカスの志を食べる
君のまつ毛をいっぽんだけ
ぷつんとちょんぎって
細胞培養マシーンで
ゴトンゴトン 待つこと何時間
だって 約束交わしたじゃない
それは果たさないとね
だけど やっと完成した君は
目の前を横切るてんとう
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)