何の前触れもなく/こたきひろし
 
しい
泣きわめき抵抗する娘に
力尽きてしまい

私が不登校の原因と理由を聞こうとすると
娘は貝のように口を閉じてしまった
妻に対しても同様だったらしい

臆病な私は
それ以上
問いただせなかった
その答えは想像がついたけれど
真実を知ることにおそれを覚えたから

私は父親として受け入れる以外
方法が見つからなかった

そして
下の娘もまた
同じ道を辿ってしまった

その現実に
私は深く傷ついた
なぜなら
それは私自身が辿ってきた道だったから

なんじゃこりゃ
詩にならならないな

削除しなければ


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