22年間 詩なんてものは書いたことなかった/蜜
22年間詩なんてもんは書いたことなかった
というのは嘘だ。
こんなことがあった。高校生の頃の話。
一年間の間に何度も、担任が 「次の作品展どうする?」と聞いてくる。
私は 「今回は、見送ります」と、毎度のことながら答える。
「やれば出来る子、なんて言葉は
小学生の頃から聞き飽きるほど聞いたよ」
成績は良いほうではなかった。クラスでも落ちこぼれの部類に入る。
そのためか、クラスでは3年通して副委員長に選ばれた。
副、なんてついている ずっと中途半端な立場だった。
「何かしないと示しがつかないって言われても・・・」
成績が悪い、という自覚はあった。
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