きみからのLINE/ふじりゅう
なかに
ふとももに
びんかんなみみに
ベタベタになるほどきみを こすり付けてるんだよ
朗読が続けられている
大した意味もなく
大した理想もない ストーリー
朗読が思考を炒める
振り返れば 逆らえなかった稚魚が
大河を逆に進もうとしている
無断で俺の廃家へ押し入り
地熱発電を授けて帰ったきみ
崩れた木々や 音のしない家具類の隙間から
どうにか引き抜いたものは
何の思い入れもないコンパス
だからガタガタの円を
きみと 俺を それだけを囲んで
Uと鉛筆で下書き
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