星の想い出/
丘白月
去年の秋
星を探しに
小高い公園で二人
私が指差す方向を
まるで鉄砲を打つように
腕を掴んできた
どこ?
僕の星座はここだよ
この指の先
あのカシオペア座の下
君が握る
僕の指の先に妖精が見えた
光る羽が月の中に
溶けるように消えた
君も見たのだろうか
あの妖精を
満月の妖精が
逢いに来たのは
君だったのかもしれない
あれから君は
僕より星を探している
星が見つかったとき
君は遠くへ行ってしまった
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