ばらばらに固まり、渦巻いて飛び散っていく/ホロウ・シカエルボク
 
すらないじゃないか?仕込まれた芸をこなして餌をもらうだけのサーカスの犬にはなりたくはない―もっともそういうやつらはやたらと褒めそやされたりするものだけど…まあどんな形であれ満足が得られているのなら、俺がとやかく言うことでもないけれどね―そう、これを読んでいるもの好きな連中は、決まってある種の速度を感じていることだろう、それは、俺の思考の速度だと捉えてもらって構わない、こうした連なりを描くとき、俺は考えることをしない、窓を開けて空気を入れ替えるだけだ、俺の中に日ごろ溜まっている思考の数々が、こうした機会を得て溢れ出してくる、それにある程度の筋道をつけてやっているだけなのさ―つまり俺がやっているのは思
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