サンザシの妖精/
丘白月
初めて逢った五月の庭
枝に積もる花は雪のよう
梟は香りを束ねて鳴く
常夜燈に散った花が
灯台のように白く灯る
静かに二人は歩いた
妖精の声を聴きたくて
息使いを逃すまいと
僕ら何もかも信じていた
懐かしい満月の夜
メイフラワーの道
妖精が見た景色と同じ
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