ココロにアイがなくても/こたきひろし
ココロにアイがなくても差し支えは何もありません
ココロにアイがなくても何の不便もありません
ホントです
アイしてないし
アイされてないし
アイしあってもいない
ワタシですから
夕方
狭い道沿いの空き地に
女子中学生が数人 車座になって語りあっていました
全員体育着でした
そんな姿が夕闇に溶け込んでいました
仕事帰り私は車で通り過ぎました
それを見て
私の頭の中に
「ココロにアイがなくても差し支えは何もありません」
と言う言葉がまるで産まれて間もない蛇のように現れました
何でだろ
説明できませんが
私の詩作りはいつもそんな風にして始まるのです
私はけして愛に飢えてはいない筈なのに
どうしてもネガティブな方向に言葉を歪めてしまうのです
私はノーマルなタイプの人間じゃないのかもしれません
ポジティブに逆らう事で
ある種の快感を欲しがってしまうのです
ココロにアイがなくても差し支えは何もありません
ココロアイがなくても何の不便もありません
戻る 編 削 Point(5)