ホームスイートホームなんてどこにもなかったから/
モリマサ公
残された
というか今日も生き延びてしまって
やたらやりたいことが
全く思い浮かばないまんま
しんじゃった友達との記憶が許可無くうろうろする現在
懐かしい鮮やかな
そのときその場所でした匂いを思い出せないまま
アスファルトをなでても
元に戻るものは何もなく
湿り気を帯びた柔らかい空気を
メッセージみたくときおり肺まで深く吸い込み
あいまいさと注意深さを行ったり来たりしながら
にじんでいく
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