閉じていく世界/葉leaf
この春、親友が死んだ。自死かどうかは重要ではなく、重要なのはそこで一つの世界が終わったということだ。親友の死とともに、私と親友とが共に存在する世界が終焉したのだ。世界の終焉とはこのように唐突に訪れるものなのである。私と親友は週末になると一緒に温泉に行き、食事をしながら忌憚なくお互いの近況などについて話し合ったものだった。そして、私と親友との付き合いは高校時代にまでさかのぼる。その時その時の二人の関係性の違いが、その時その時の二人の世界を異なるものとした。二人の存在する世界は刻々と形を変え発展していき、突如終焉した。高校一年生のときの教室での出会いで開かれた一つの世界が、この春についに終焉したの
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