小学生日記「下から燃える」/瓜田タカヤ
がオレのビデオの題名を見たら、どんな気持ちになるだろうか。
「まきちらし小便露出ツアー」なんて題名を読んでしまった日には、
青森の真夜中の吹雪のように、重く冷たいショックをうけるのだろうか。
それともいつかオレとそんなツアーに行ってみたいと思い、
精神の深い何処かで
厚いエロ本の雪像を積み上げていくのだろうか。
いつの間にか、なのに意識的に時は流れる。
エロ本に印字されていた「下から燃える」という言葉は
男の欲望と願望であった。
俺はゲームセンターの二階でエロ本を見る前までは、
セックスの意味を知らずに
見滝さんを好きだった。
セックスを象れなかったのだとしたら、
それは純粋な愛情だったのだろうか。
もしそうだとしたら
オレはゲーセンの2階に君を隠した事を忘れられるだろうか。
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