太陽が来る/唐草フウ
声という声を泳ぎ切った星は
「優」という島に行きついて
そこからも笑いながら
切りすて別れあう
どっちつかずなため息は
底のない海に
小さい赤いシールになって貼られた
そこに何も変化はなかった
それでも
かすかな粘着力が
どうしを寄り添わせる
ことはできた
くりかえす
月の先は
どんな刃先よりも鋭くて
ときどきそれに
処された
そして、また
施された
―
―
―
(時)
―
―
―
だいじょうぶだよ
にげていいよ
つらくないよ
おかねはらわなくていい
なにもいらない
じきにたいようがくる
たいよう
くるから
ね
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